ノクタ-ン ♪ プリ-ズ・Love



夜想曲♪…
タッタ、タ…ン。
タッタタ…ン…♪♪♪♪♪
ノクタ-ン…
プリ-ズ・Love♪


ドアを開ける音がしている。結城の足音が近付いて来る。


小絵は目を閉じて、ピアノを弾いた。


その足音は、小絵の背後で止まった。


結城の腕が小絵を抱き締めていた。


そして、小絵は結城の手を握りしめた。だが結城の手は氷のように冷たい…


-あなた…手がとても冷たいわ!
どうかしたの… -


「小絵…♪
ヨットの舵を握っていたからだよ…」



-そうよね…
冷たかったのね…あなた。

私が温めてあげるわ♪
あなたの冷たい手をね -


小絵は自分の胸に結城の手を入れて温めていた。


そのうち、小絵は…

-あなた♪
ここは冷えるわ。


寝室に行きましょう…
私があなたを温めてあげるわ-



小絵は結城の手を取り、ベッドへと入っていた。


結城のからだは冷たくて、 小絵を抱き締め愛し続けていたが、

小絵は結城の冷たい手にも驚くようなことはなかった。

結城への愛が増すばかり… 抱かれるたびに、


『これは、冬の海なのよ』 そう想い結城に抱かれた。

小絵は結城の冷たさに…
震えそうになっても、結城を離したくはなかった。



だが結城は、そんな小絵を心配して離れようとした。

「小絵!
これ以上僕を抱き続けたら、君は氷になっちゃうよ」


-ならないわ… 氷には。 私が愛の炎で、溶かしてしまうから-


離れようとする結城に…
追いすがり、結城を抱き締めた。


やはり、結城の冷たいからだにも、小絵は凍らなかった。


小絵の愛は炎のようになって、結城を愛したからだろう…