しかし、そう思いながら結城が目覚めたら、
妊娠のことを話そう…
そして、生みたいと言おう。
そんなことを想うと急に小絵のからだは汗ばんでいた。
妊娠してからは、よく汗ばむようになっていた。
一日のうちに、何度もシャワ-を浴びるようになっていた。
気持悪くなった小絵は…
ヨットの中のシャワール-ムで、シャワーを浴びていた。
その狭いシャワール-ムに、突然結城が入ってきたのだ。
小絵を背後から抱き締めて離さない…
-駄目よ!
あなた、こんな狭いところでは -
「小絵…♪
でも、僕は我慢できない」
結城は小絵を立たせたまま抱き締めていた。
シャワーを浴びながら…
激しい愛を確かめる二人、
小絵はもうたまらなくて… 幼児のように抱かれて、
結城に全てをまかせていた。
『愛しているわ♪あなた』
言葉はいらない…
『小絵会いたかった♪
こうして、愛したかった 』
『私も会いたかったわ♪
あなたに、こうして愛されたかったのよ 』
言葉なんか、すっかり忘れている。いらないからだ。
結城は小絵を抱き上げ…
オ-ナ-ズキャビンのベッドへと入っていた。
二人の愛の記憶をきざんでいた。波の上はハンモック。
ゆらり、ゆらゆらとベッドが揺れるたび…
小絵はそれをいいことに、結城の胸に抱き付いていた。


