でも…こんなことは、
どう考えても合点が、いかないから…
考えてみたら…それは、
愛のキュ-ピットが出現したからだ。
あの夢の中のニンフが言ったとうりだ。
小絵だって、夢のニンフに出会ってからは、愛する人がチェンジされている。
元彼とは、あっけない別れ方をしてしまっている。
後悔はしないが、
三年も付き合っていながら、その彼が去って…
今小絵の愛する人は結城…
あまりにも、変わり身が早過ぎてはいないか、
………と、少し胸が痛む。
「小絵…どうかしたの。
あっ、そうか。
お腹がすいているんだね」
結城は、デッキに座り、物思いにふけっていた、
小絵を見て、勘違いしたらしい。
-大丈夫…お腹は空いていないわ。
ヨットが、あまりにも素敵だから、きっと圧倒されたのね-
「な~んだ、それなら安心だ。
それじゃ…小絵。
キャビンで、ワインで乾杯といこうよ」
-ほんとうだわ♪
それじゃあ…
ワインを買いにいかないといけないわね-
「大丈夫だよ♪
僕は君のために、ワインを用意しているよ 」
-えっ、ほんとうなの♪
驚いたわ。
用意してくれていたのね。 ありがとうございます♪-
言い終わるなり、
結城は小絵の愛を確かめるように抱き締めていた。
「小絵って、ほんとうに…フェミニンだね♪
愛してるよ」
小絵の耳に囁いた。
-私も、あなたを愛してるわ♪…
心から感謝致しておりますわ-
「小絵…感謝なんていらない。
今日は記念すべき日なのだよ。
僕は君に再会できて、
ほんとうに幸せなんだ」


