「小絵♪さあ…行こう。
その島に今からすぐにね 」
結城は小絵にそう言った…
小絵は目をまるくさせて、 鳩が豆てっぽうをくらったようだ。
-あなた、ほんとうに♪
今から…行けるのね -
「行けるさ…♪
僕のヨットで行くんだよ」
-えっ、ヨットって〃
あなたのヨットなの…-
「そうさ…僕のヨットだよ。ヨットハ-バ-にあるんだ。
今からね、高速艇に乗って、そこへ行くんだよ」
-ほんと、じゃあ早く連れてって…
私…ヨットを早く見たいわ-
「僕のヨットはね。
あまり大きくはないのだけれど、とても素敵なんだよ。
ヨットの中は、とてもいい…そうロマンチックなんだ。
君と二人で、一晩ヨットで過ごしたいなあ…」
-いいじゃない♪
一晩ヨットで過ごしましょうよ。
きっと、ロマンチックでしょうね♪ -
二人はヨットに泊まることにして、そのヨットハ-バ-がある西宮へ向った。
空港からは、高速艇に乗って行くのだが、三十分ほどで到着する。
新西宮ヨットハ-バ-・
ビジタ-バ-スだ。
空港に隣接する船着き場があり、そこから乗船する。


