結城の言うように…
島を見つけて、家までもという具合に…
そんな夢のようなことが、 ほんとうに叶うのだろうか…もしも…
それが現実となり、小絵が住んでいたとしたら…
やはり、レモンのニンフの言うように…
運命なのだと感じた。
遠くの…果てしない位の、
遠い昔に生まれた時の定め…かもしれない。
小絵はやはり、信じようと思った。運命も結城のことも…
-貴方…私は今、とても幸せよ♪…夢じゃなくて…
現実よね-
小絵は結城の現実を確かめたくなり…再び結城の胸に沈んだ。
小絵の瞼の中までもが… ブレイクしていた。
その瞼のまつ毛が微かに震えて、真珠のような一粒が結城の胸に落ちた…
「小絵♪…心配しなくていいんだよ。
だいたいの見当はつけているんだ…僕はヨットで島を巡ることが好きなんだ…」
-ヨットだなんて…
ほんとに素敵だわ♪-
「普段は、ヨットハ-バ-に預けているんだよ…
あまり大きくはないのだけれど、素敵なヨットだよ」
-ほんとに素敵だわ…
貴方がヨットを操るなんて♪ …いつか乗せてね-
「もちろんだよ♪…
だから、早く帰国しておいで… 」
小絵は夢をみているのかもしれない…だとしたら、
夢から覚めないでほしい。 思わず夢のニンフに願った。


