魔女の瞳Ⅵ

もとより『再生』の魔術で半永久的に蘇る肉体を手に入れ、死を歪めてまで数百年、千年と生き永らえてきた穢れた生命だ。

終わりが人並みのまともな死に方だなんて望む方が甘い。

なのに。

「メグ!」

何かに脅えるようにサリィは叫んだ。

「何よ…見苦しいわよ?貴女も一度は稀代の魔女と呼ばれた身でしょう?凛々しい死に様を見せなさい」

冷たく言い放つ私に。

「誰が千年も生きて現世に未練などあるものですか!」

サリィは瞳を潤ませながら言った。

…その魔力が、微かに弱まる。

「…………!」

まさか。

気づいた時には、サリィは自らの禁呪の魔力制御を放棄していた!

途端に襲い掛かる、私の禁呪の『昏い世界』。

死が、闇が、生命の否定が、次々と不滅の魔女の肉体をも虚無へと引きずり込む!

「そんな!何故!?」

叫ぶ私に。

「何故?当然じゃない」

その肉体を無惨に削り取られながら、サリィ・デッドゲイトは笑う。

「私の望みはただ一つ…デッドゲイト家の存続と繁栄よ」