それほどの魔術を受けながら、私達が辛うじて結界や障壁でしのぎ切れたのは、単にお母様が本気で『爆滅』の魔術を行使しなかったからに過ぎない。
恐らく全力の10分の1にも満たない力。
それでも森はごっそり木々を消し飛ばされ、まるで砂漠と化していた。
広大な面積の森が更地に変えられた中、その場に存在していたのは私と菊花、時貞。
そして。
「見つけた」
上空でお母様が薄く笑う。
…焼け野原の真ん中。
場違いにもポツリと、洋館が佇んでいた。
『爆滅』の魔術でも破壊される事がなかったのは、その洋館自体に結界が施されているからだ。
天羽三姉妹長女、天羽蘭花の洋館。
そこは修内太が匿われている場所でもあった。
恐らく全力の10分の1にも満たない力。
それでも森はごっそり木々を消し飛ばされ、まるで砂漠と化していた。
広大な面積の森が更地に変えられた中、その場に存在していたのは私と菊花、時貞。
そして。
「見つけた」
上空でお母様が薄く笑う。
…焼け野原の真ん中。
場違いにもポツリと、洋館が佇んでいた。
『爆滅』の魔術でも破壊される事がなかったのは、その洋館自体に結界が施されているからだ。
天羽三姉妹長女、天羽蘭花の洋館。
そこは修内太が匿われている場所でもあった。


