2メートル近い身長の大男が、その身の丈以上の刀剣を構えてお母様の前に立ちはだかった。
周防五郎之介時貞。
かつて御影城城主の娘、桃香姫に仕えていた武士の地縛霊。
紆余曲折を経て、現在は人形師の天羽蘭花が造り上げた人型を仮初めの肉体とし、この地に留まっている。
「時貞、修内太は…!?」
「案ずるな」
お母様から視線をそらさないまま、時貞は私の問いかけに答える。
「今は蘭花の洋館に匿っている。俺達は事情を聞いて、お主の加勢をするべくこの場に参上した次第」
その時貞の言葉に、お母様が怪訝な表情をした。
「俺…『達』?」
とはいえ、この場には時貞しかいない。
それはつまり。
「出番だよ、屍達!!」
周防五郎之介時貞。
かつて御影城城主の娘、桃香姫に仕えていた武士の地縛霊。
紆余曲折を経て、現在は人形師の天羽蘭花が造り上げた人型を仮初めの肉体とし、この地に留まっている。
「時貞、修内太は…!?」
「案ずるな」
お母様から視線をそらさないまま、時貞は私の問いかけに答える。
「今は蘭花の洋館に匿っている。俺達は事情を聞いて、お主の加勢をするべくこの場に参上した次第」
その時貞の言葉に、お母様が怪訝な表情をした。
「俺…『達』?」
とはいえ、この場には時貞しかいない。
それはつまり。
「出番だよ、屍達!!」


