魔女の瞳Ⅵ

お母様は憤怒の表情だった。

「よく言ったわ…メグ…『再生』の魔術が追いつかないほどの傷を負わされて、命を落とす覚悟は出来ているのでしょうね…?」

「……!」

私は再び障壁を張りなおす。

同時に回避行動。

しかし!

「がはっっっっ!!」

回避も間に合わず、また障壁をも何の意味もなさず。

お母様の放った『風刃』の魔術が、私の体を両断した!

鋭い不可視の刃によって、私の上半身と下半身が切り離される。

大量の血を撒き散らしながら、私は地面に倒れた。

「うぐぅ…あ…がぁぁぁ…」

体が痙攣する。

痛みと出血。

意識さえもが混濁しつつあった。

だけど、まだ何とかなる。

下半身に這いずり、繋ぎ合わせれば…。

だが。

「そんな事させると思って?」

お母様が、私の背中を踏みつけた。