急に彼は立ち上がり カチャリ と部屋の鍵を閉めだした。 「あ…の,梨元君?」 こちらに向けられた笑顔は 普段の彼のものではなかった…。 まるで悪魔のような,なにか企んでいるかのような 口角を少し上げながら笑いかけてくる彼を見ると 背筋がゾクリとした。 体中の細胞全てが 警告を出している この場から逃げないと 立って! この人変だよ! 訴えかけられているかのようだった。 怖くてたまらなかった。 普段の彼からは想像もつかないような,『男』の顔だった。