「いーかげん白うさぎの居場所を、さっさと教えてよ!!」

私が怒鳴ると猫は
私の膝の上に乗り
あくびをしながら言った


「白うさぎは女王のモノ。アリスのモノにはならないよ」

またニヤリと笑う



「…私は…私の物にしたい訳じゃない。助けてあげたいの、話がしたいのよ!」

「…本当に??アリスは白うさぎにひかれていた。心の奥底では自分のモノにしたいと思っていたはずだ。それにアリスは自分のことしか考えていない。白うさぎはそんな君になんか会いたくはないだろう」

私の心を見透かしているかのような厳しい言葉


「…そうね。私は自分のことしか考えていない。自分勝手な私の心が白うさぎを追いかけないと後悔するって叫んでるのよ!今の私はただ前に進むしかないの」


私が言い終わると同時に涙が出た


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