パン!!パン!!パァァアアアン……!!

「うわっ……な、何!?」

 つい先程まで夢の中で悠々と空を飛んでいた僕にとって、その音はとても衝撃的で、あっという間に目が覚めた。

 慌てて僕はベッドから起き上がる。急に起き上がったから少し胸が苦しい。心臓もバクバク言っている。

(……今のは、何の音だろう??)

 僕は寝起きでまだハッキリしない脳を、必死に働かせて考える。聞き慣れない音ということは、確かだ。

 ……ボーン ボーン ボーン……

 寝室の振り子時が鳴る。見てみると、針は0のところを指していた。

 時計を見た直後、僕の脳裏に誰かの声が響いた。

 "じゃあ、深夜零時で……"




(あ!!プレゼント!!)

 僕は玄関ホールでのお父様との会話を思い出す。




****************

「ねぇお父様!! ……例のモノは??」

「例のモノ?? ……ああ!! あれか」



「……流石にここでは渡せないから、夜、私の部屋へ来てくれ。 その時に渡すよ」

「今も夜だけど……」

「おっと!! 忘れてた。 じゃあ、深夜零時で……」



「えっ!! 後四時間も待つの?!」

****************

「約束したんだった!!」

僕は急いでベッドから飛び出すと、懐中電灯片手に寝室を出た。


……この後、僕にとんでもない運命が待ってるとも知らずに……。