「……これからどうしよう」

 僕はのろのろと歩く。このまま予定通りにお父様の部屋に行こうか。それとも、犯人を捜そうか・・・・・・。




 数分迷った挙句、僕は前者を選んだ。

 (1人より2人の方が安全だしね)

 そう決めたはいいが、暗くてここがどこなのか、全く持って検討がつかない。

 それに、廊下は使用人達の血でぬめぬめしていて、非常に危ないし、コケて血まみれになるのはごめんだ。

 でも電気をつけてしまったら、使用人達の死体が丸見えになり、また僕は耐え切れなくなって泣いてしまうだろう。




 そんな理由で、電気をつけるのは少々躊躇ったが、そうも言ってられない。

 僕は手探りで壁を触って、ついにスイッチを見つけた。

 しかしいくらスイッチを押しても、一向に電気はつかない。

 (どうなっているんだ・・・・・・??もしかして、大元のブレーカーが落ちている・・・・・・??)

 僕は軽く舌打ちすると、懐中電灯のスイッチを乱暴に入れる。

 足元を照らすことしか出来ないが、少なくとも死体に躓かない為につけておいた方がいいだろう。





 先ずは、ここがどこなのかが知りたい。ここがどこなのか示すモノはないのか・・・・・・。

 僕は周囲を懐中電灯で照らす。

「あ」

 見つけた。

 ここがどこなのか、示すモノを――――――――――――。