その夜。


「明日の午後には、帰るんだね」


「ああ」


私たちは、秘密の部屋で会っていた。


龍矢にぎゅっと抱きしめられてると、自然にあくびが出る。


「もう部屋戻れ。眠いんだろ?」


「もうちょっとだけ」


ウトウトと、美和の目が閉じられてきた。


「たく、しょうがないやつ」


スーッと、美和の寝息が聞こえた。


誰にも見つかれないように、美和の部屋に運ぶ。


隣に気づかれないように、美和のベットに下ろした。


「おやすみ、美和」


そっと、額にキスを落とす。


修学旅行終了まで、あと1日。