さっきまでの憂鬱な気分が、一気に吹き飛んだ。
ポーチから櫛とゴムと取り出して、髪の毛をポニーテールにする。
「美和」
「なに?」
私が髪の毛をあげた瞬間、由衣が私を呼んだ。
「ここどうした?」
「えっ?」
「ここ」
由衣が自分の左の耳たぶの裏辺りを指差した。
「赤くなってるよ」
「えっ?ほんと?」
「うん。虫刺され?」
「たったぶんそう。寝てるときにでも、刺されたのかも」
「キスマークかと思った」
「何言ってんの!」
ポーチから櫛とゴムと取り出して、髪の毛をポニーテールにする。
「美和」
「なに?」
私が髪の毛をあげた瞬間、由衣が私を呼んだ。
「ここどうした?」
「えっ?」
「ここ」
由衣が自分の左の耳たぶの裏辺りを指差した。
「赤くなってるよ」
「えっ?ほんと?」
「うん。虫刺され?」
「たったぶんそう。寝てるときにでも、刺されたのかも」
「キスマークかと思った」
「何言ってんの!」

