秘密な花嫁~旦那様は先生!?~特別編③

さっきまでの憂鬱な気分が、一気に吹き飛んだ。


ポーチから櫛とゴムと取り出して、髪の毛をポニーテールにする。


「美和」


「なに?」


私が髪の毛をあげた瞬間、由衣が私を呼んだ。


「ここどうした?」


「えっ?」


「ここ」


由衣が自分の左の耳たぶの裏辺りを指差した。


「赤くなってるよ」


「えっ?ほんと?」


「うん。虫刺され?」


「たったぶんそう。寝てるときにでも、刺されたのかも」


「キスマークかと思った」


「何言ってんの!」