秘密な花嫁~旦那様は先生!?~特別編③

そう耳元でささやいた。


「今日も待ってる」


「うん」


誰にもわからないように言葉を交わして、何事もなかったかのように私はまた由衣たちのところに戻った。


「このままじゃ明日、海入れないよね?」


「だよね」


由衣と私は、部屋の窓から外を覗きこんだ。


さっきから確実に、雨は強くなってた。


「あーあ。入りたかったな」


「でも、明日にはやむかもしれないじゃん」


「きっと水温が低くて入れないよ」


「そっか。説明のときも言ってたっけ。この時期は、まだ海に入れるか微妙なところだって」


「でしょーだから、確実アウト。海入れなかったら、何するんだっけ?」


「えーっと、待ってよ」


私はカバンから、修学旅行の栞を取り出した。