玲華は蓮が落ち着いてから

今までの経緯を全部話した。

蓮はうんうんと頷いて、話を

聞いてくれた。

「あ、だけど私、結局何も

してないんだね」

 SP、警察に全てを任せきって

いたような気がした。

それに彼らがいなかったら

玲華はとっくに殺されていた。

「ううん。そんなことないよ。

玲華は俺を助けに来てくれた。

それだけでも俺は嬉しいよ。」


 蓮はまた泣き出してしまった。

今度はすぐに収まったが、

まだ鼻が赤かった。

「俺、諦めねぇから」

「うん」


 玲華ももらい泣きして

しまいそうになった。

「ちょっと、待て。

玲華さぁ…」

「ん?」


 蓮が急に深刻な顔になった。

「ということは玲華、

昨日家に帰ってないだろ。

それで今日学校も行ってない。

親や先生に何て言うんだよ」

「あ…っ」