タッパのある、ちょっと

悪そうなイメージを持たせるような人が

完璧で模範的な生徒を好きになるだろうか。

誰もが思うことであるが、それは

ただの偏見である。


 告白されたとき―――。

ちょうど一週間前の時点での返事では

「時間をください」としか玲華は言えなかった。


 すると、蓮は寂しそうに笑い、

「じゃあ、一週間後、またお昼休みにここに来てよ」

とだけ言い、蓮は去っていった。


 あの時は秋晴れだった。雲ひとつなく、

木にはもみじが茂っている。

そんな風景の屋上のフェンスに玲華を押さえつけ、

蓮はまじめな顔で言ったのだ。