「もう、ここにはいられない」 「わかってる」 離れがたいけれど、俺達がこのままここにいたら大騒ぎになる。 この静かな町に騒動の種をまくわけにはいかない。 「明日出て行くから。支度しとけよ」 …いつだって別れは突然やってくる。 でも今回は本当に突然すぎた。 俺は瑠菜になんて言ったら良いのだろう。 その言葉が見つからないまま、最後の夜はやってきてしまった。