キミノタメノアイノウタ


「これから…どうする?」

侑隆にしては珍しく歯切れの悪い言い方だった。

「どうするって…」

「ユキもいない。ハルもあんな調子じゃ今度のライブは無理かもしれない」

確かに、ハルがこのままあの状態ならライブは無理だ。

日常生活もままならないのに、マイクを持たせるなんて到底できない。

「それに…お前にはまだ選択肢が残されてるんだぞ?」

(選択肢?)

俺に歌う以外の選択肢があるとは思えなかった。

「今からでも遅くない。高校にちゃんと通って普通の人生送ることだって不可能じゃない」

勝手なことをほざく侑隆にカッと頭に血が上る。

「今更そんなこと言うなよ!!」

"ハルを頼む"

ユキのセリフが頭の中をグルグルと回っていく。

「歌うに決まってんだろ!!」

ハルがこの場所に導いてくれた時から心は決まっていた。