キミノタメノアイノウタ


花火会場までは歩いていく。

本当はわざわざ会場まで出向かなくても家から見えるけれど、毎年私達は会場である中学校まで行く。

その方が雰囲気がでるじゃんと千吏はいつもケラケラと笑う。

「うお…すっげえ人…」

灯吾がチラチラと周りを見渡している。

「毎年、こんなもんですよ」

奏芽と灯吾の甚平2人組が私達を先導するように前を歩く。

浴衣姿の女性陣にはとてもありがたい。

「ねえ!!綿あめ買おうよ!!」

ピンクの浴衣を着た千吏が無邪気にあたしの腕を引く。

メインの会場は中学校だけど、それに続く道路には既に屋台が出ている。

ずらりと並んだ屋台に次々に人が並んでいく。

実は今日の花火大会は地元の人だけでなく、近隣の町からも見物客が来るくらい規模が大きいのだ。