灯吾は花火大会に自分が行っても三人の邪魔になるだろうと、最後まで遠慮をしていたのだ。
それを説得するのは骨が折れた。
保護者代わりに一緒に行ってあげてという母さんの鶴の一声がなければ、私は千吏から散々文句を聞かされるはめになるところだった。
「こんにちはー」
噂をしていると千吏の弾んだ声が玄関から聞こえた。
「あっ来た」
「瑠菜!!行くぞ!!」
一緒に奏芽の声もする。
「ほら行こう!!」
私は灯吾の背中をぐいぐいと押した。
はやる気持ちを抑えられない。
……だって今日は楽しい花火大会なのだから。



