キミノタメノアイノウタ


「このセクハラ野郎!!」

奴は私の拳が飛んでくる前にパッと手を離した。

「せめてDカップくらいにはなれよ」

「…っ…!!黙れっ!!」

減らず口を叩けないようにするために腹に蹴りを入れようとすると兄貴はさらっと避けて更に続け言った。

「胸の大きさと同じで我慢強さもないんだな」

「最低っ!!」

私は顔を朱色に染めて兄貴の体を叩いた。

それを見ていたタツがすかさず茶々を入れる。

「侑隆ー。羨ましいことしてんなよー」

「タツ!!」

(あんた達は乙女の膨らみを一体何だと思っているんだ!!)

「バーカ。妹の胸なんか揉んでも楽しかねーよ」

「だったら最初から揉むな!!」

私は悪態をついた兄貴を再びどつき始めたのだった。