「瑠菜―。帰りに川崎商店でアイス買ってこいよー。あといい加減エアコンを新しいのにしろよ。全然、冷えねえじゃん」
兄貴は扇風機の風が自分にだけ当たるように調整し直した。
突然帰ってきたかと思えばあれもこれもと。こっちは朝から家事をしているというのに。
(……制裁を与えてやる)
「ちったあ働けや!!このニート野郎っ!!」
怒りが頂点に達した私は枕代わりになっていた座布団を引き抜き、兄貴の顔面に投げつけてやった。
ぶほっと息を漏らした兄貴の様子に胸がすっとする。
(ざまあみやがれ)
「お前なあ……ちったあ女らしくなれよ」
「ちょっと!!なにすんのよーっ!!」
兄貴は座布団を投げ返し、その隙を突いて私のささやかな胸を揉んだ。



