大好きな人




一限目が終わって、屋上に行こうとしたとき、

「陽菜~♪遅れたけど、おはよお♪」



私の腕に巻きついてきたりこ。



「あ、おはよ♪」


私も作り笑いだったけど、挨拶を返した。




「私ね?陽菜とずーっとお友達でいたいから、
これからもよろしくねん♪」




「う…うん…」



ちょっと気まずかったけど、何とかその場から逃げ出せた。



そして、屋上に急いだ。










「晃―…??」



くるんと見渡してみたけれど、
どこにもいなかった。



教室にはいなかったから、
もう来るだろう。





はぁ~と大きな溜め息を漏らして
その場に横になった。




空を眺めてみると、

雲が1つもなくて、綺麗な青空が広がっていた。


「きれー…」


思わず声が出た。