中に入ると、きれいにまとめられているカバンに目がいった。 「先輩、もしかして帰るつもりだったんですか?」 青木先輩はバツが悪そうに俯いて 「あぁ…」 とだけ言った。 「双葉先輩をあんなに傷つけて、先輩は逃げるんですか? 無茶苦茶すぎます。どんだけ自分勝手なんですか?」 この時、私はかなり腹が立っていた。 だって、本当に自分勝手すぎるよ。 なのに……なんで? なんで、そんなに悲しい顔をするんですか? なんで、自分が傷ついた顔をするんですか?