ここからが、私の本当の目的だ。



「双葉先輩、教えてください。
今朝、何があったんですか?」


双葉先輩は目を見開いた後、ずっと俯いていたが、やがて顔を上げ
「どこから話せばいいかな」
と呟き、しばらくは何かを考えてるようで黙り込んだ。



美鈴先輩も私も、何分たっても無言のまま双葉先輩の言葉を待った。



「…昨日、朋ちゃんが笑いについて語って、みんないつの間にか寝ちゃったでしょ?」


…そういえば、そんなこともあったような…。


「それで、その後、夜中に龍に起こされたんだよね」



「その時はいつもと変わらない青木先輩だったんですか?」


私の質問に双葉先輩は少し考えてから首を横に振った。


「今考えれば、あの時、少し変だったわ。」


「変ってどんな風に?」


美鈴先輩もやはり、この2人のことが心配だったのだろう。

身を乗り出して訊ねる。


「なんていうか…落ち込むというか、静かというか…」


………いつも静かなような気がするんだけど。


私の気のせいだろうか。