恋愛クリニック部【修正中】

「きゃ〜」

女性がダルマに引っ張られ走っていく。



漫画なら、ここで“ビューン”という擬音が入るんじゃないかと思うほど早く走る。



「僕たちも行きましょう!!」


部長に促され、恋愛クリニック部も後を追いかけた。





「ワンワン!ワンワン!…ハッハッハッ!」


走り疲れてか、のどが渇いたのか…ダルマは舌を出してハッハッハッと呼吸を荒くしていた。





「あの!!!!」


女性が声をかけたのはもちろん可愛らしいポメラニアンの飼い主。


女性の声で振り返るその人は、栗色の髪を一つに束ね、きりっとした眉、切れ長の瞳で長身だった。

体育会系の高校生から二十代半ばあたりだろうか。



「はい?私ですか?」


少し線の細い声色。



「あっ!あの!!」


相談者の女性が話しかけた、その時だった。








「ワンワン!!!!」


「…っきゃ!」