恋愛クリニック部【修正中】

「ダルマァ!!何してんねん!!
早く自分の気持ち伝えーや!
想ってるだけじゃ、相手には何も伝わらへんねんで?!このままでもいいんかぁ!!
それでも男かぁ!!」



この関西弁…
もちろん朋がキレたのだ。



「早く立てぇ!!
ほんで追いかけろ〜!!!」



犬相手にこんなに本気でキレるのは朋ぐらいなものだろう。


そう。
言葉が伝わらなくても人と犬は通じ合えるのだ。


目と目を合わせれば必ず相手も答えてくれる。




そんな見えない信頼関係が人と犬にはあるのかもしれない。



「行けぇ〜!
   走れぇ〜!!!」


言うまでもないが…このとき、ここにいる全ての人物が呆然とし、事の展開を見ていたのだった。



「ワンワン!!」


朋の熱意に応えるように、ダルマは器用に後ろ足だけで立ち上がり、前足をブンブン上下に振り回していた。


それはダルマなりの決意のポーズなのか…



よくわからないが、後ろ足がふらつき、前足が地についた瞬間、ダルマは夕日に向かって走り出していた。



風になびくダルマの毛やシッポから、相当スピードがあることがわかる。