原因は女性の足下にいるダルマにあった。



女性がリードを握りしめ、前に進もうとしてもダルマが前に進まない。



力任せに引っ張っても、前足に力を入れ、「嫌だ」と主張している。






ダルマは怖がっているのかもしれない。



話しかけたとして、相手が自分に興味を持ってくれなかったら?


嫌われたら??




犬も人と同じで恋する気持ちもあるし、不安に思うこともあるんだろう。





ふと、ポメラニアンの方を見ると、もう人差し指ほどの大きさになるまで遠くを歩いていた。




今ならまだ間に合う。
走れば何とかなる



焦る気持ちと臆病になる気持ちが交差する。



恋をすると、相手の一言一言に傷ついて、いっそのことこんな気持ち持たなければ良かったと思って、一歩踏み出すことを怖がってしまう。




かつての朋がそうであったかのように…

宮城と会話するごとに涙を流してきた朋だが、自分の気持ちをさらけ出すことで、マイナスだと感じていた関係がプラスに変わることだって起こりうるのだ。



そう!自分で一歩踏み出さなければ何も始まらない!