恋に恋する五秒前





一人でトイレに閉じこもって泣いていた。




ヒロヤスが怖くて、あんなヒロヤス見た事なくて…辛かった。



でも謝ってくれたし、もう二度とこんな事はしてこない。

そう思った。




「ハナ?!どうした??入るよ…」カナメの声がした。





「入らないで!!来ないで!!こんな私見たらひくから…」一時期止まった涙がまた出てきた。




「意味わかんないだけど…とりあえず入るよ!」そう言いトイレのドアを開けた。





「ハナッ!!どうしたのその顔…!?」



「ハハハ。叩かれちゃった…」情けなくて笑っちゃった自分がいた。





「とりあえず、部屋に行こう!!」座り込んだ私を抱き抱えて立たせてベットまで運んでくれた。






私達はベットに座り向かい合って事情を話す事にした。



「ヒロヤス君ひど過ぎるって…いくらなんでも!!」




「あー、もういいんだ。謝ってくれたもん!」




「そういう男はまたやってくるよ!」




「平気だよ!きっと…」無理矢理作り笑いをし、カナメを安心させたかった。



「元はと言えば、うちがハナに聞いて来させなければこんなことには…」