でも、もともとヒロヤスは肌が弱いらしくてその手足からは頑張っているように感じさせる傷がたくさんあった。
「ヒロヤス、頑張っているんだ…」私は独り言をボソッというと
「そうだよ!頑張ってるの!たまには友達同士ワイワイ騒ぐのだっていいじゃん!ハナちゃんだってカナメちゃんと楽しそうに話してる訳なんだし…」平戸メグミに盗み聞きされていたらしい。
カナメはそのすきにどっかに逃げて行った。
(もぉ~!!逃げ足だけは早いんだから…!!)
平戸メグミは24歳のベテラン。
スタイルがよくて体型が誰もが憧れる理想な体型だ。
若手女子からは恋の先輩と呼ばれていて、その名にふさわしいくらい恋についてもベテランだ。
「寂しいのはハナちゃんだけじゃないのよ!!彼氏彼女も選手じゃ大変だよ…!!」
頭の中で恋の先輩の言った言葉が流れる。
彼氏彼女も選手じゃ大変だよ…!!
彼氏彼女も選手じゃ大変だよ…!!
彼氏彼女も選手じゃ大変だよ…!!
自然と顔がしょげてきた。
「ひょっとして…、傷ついちゃった…?!」気を使い、私の顔を覗かせる。
