来てくれた人が渡邉ヒロヤス君じゃなくても全然喜んでたと思った。



朝、小鳥の鳴き声で目が覚めた。



机に置き手紙が置いてあった。

「頑張るのは良いけど、無理のしすぎは禁物よ!!

母・パパ・ハルカより」

リンゴが一緒に添えられていて、手紙は母が書いたのだろう母の達筆な字で書いてあった。




「橘!!どうだ調子は?」気付けば監督がいた。


「あっ!監督。おかげさまで昨日よりかわ全然治まりました。」



「ならよかったよぉー!!昨日は本当びっくりした! いきなり倒れちゃうんだもん」



「アハハ。すいません」軽く笑ってごまかした。


「そう言えば、昨日渡邉ヒロヤスが見舞いに来たらしいな?!」やけに監督がニヤけて言った。



「あぁ。ヒロヤス君なら来ましたよ!!それが…?!」



「ううん!別になんでもないんだ!!」わざとらしい言い方が何か変なものを感じる。



「ユニフォームに着替えて、退院だ!!」と監督が張り切って言った。



「入院してた訳じゃないんですけど…」私がトゲを刺すように言うと



「ずべこべ言ってないで病院を出るぞ!」ずべこべ言ってないし…。