瞬間、目を開けられないくらい眩しい光が梨郁を包んだ。

目を開けると、自分は先刻までいた道路にいた。
はっと左側を見ると車が迫る。
「なにー?!!」

状況が全く掴めないまま車が突っ込んできた。
梨郁はグッと目を閉じた。

時間が止まればいいのに!!

そう思った。
しかし、車が突っ込んで来ているはずなのに梨郁は飛ばされない。そっと目を開けると、自分以外の人、物…全ての時間が止まっていた。
「う…そ……??」

混乱が続く中、ますます混乱することが起こり、梨郁は目を疑った。
あれだけスピードを出していた車も自分に当たるか当たらないかの所で静止していた。