「……あ、えっと」
言葉に詰まる。現れたのは、ライスターさんだった。
ライスターさんはにこにことして、わたしの肩を叩き、鼻をくんくんさせて部屋を出て行った。
開けっぱなしのドアを閉めようとすると、
「早紀」
と、部屋の中から呼ばれる。
部屋の奥に、圭太郎君がいた。
急に鼓動が速くなる。その心臓を持て余しながら、鍵盤に臥せている圭太郎君に近づく。
「ライスターさん、どうしたの? びっくりした」
圭太郎君は腕を鍵盤の上に置いて、そこに頭を乗せている。目だけ動かして、わたしを見た。
「ありがた迷惑だ、まったく」
悪態を吐いて体を起こす。
「今のお前と同じことをしに、わざわざここに来た」
少し考える。
「圭太郎君を、呼びに来た?」
そう、と圭太郎君は頷いた。
言葉に詰まる。現れたのは、ライスターさんだった。
ライスターさんはにこにことして、わたしの肩を叩き、鼻をくんくんさせて部屋を出て行った。
開けっぱなしのドアを閉めようとすると、
「早紀」
と、部屋の中から呼ばれる。
部屋の奥に、圭太郎君がいた。
急に鼓動が速くなる。その心臓を持て余しながら、鍵盤に臥せている圭太郎君に近づく。
「ライスターさん、どうしたの? びっくりした」
圭太郎君は腕を鍵盤の上に置いて、そこに頭を乗せている。目だけ動かして、わたしを見た。
「ありがた迷惑だ、まったく」
悪態を吐いて体を起こす。
「今のお前と同じことをしに、わざわざここに来た」
少し考える。
「圭太郎君を、呼びに来た?」
そう、と圭太郎君は頷いた。



