pp―the piano players―

 圭太郎君の目が光る。
「そんな心配そうな顔、するなよ」
 見上げていた額に手が当てられ、そのまま下を向けられる。

「何て返事するつもりなの? 面倒見てくれるってことは、すぐにでも来なさいってことでしょう?」
 令依子さんの声の、トーンが少し暗くなる。
「あなたたち、さっきから何なの? 抱き合ったり、見つめ合ったり。ただの幼なじみなんでしょう?」

 わたしははっとして顔を上げる。でも圭太郎君と目が合わない。圭太郎君は令依子さんを睨んでいる。
「何よ」
 わたしは圭太郎君のシャツの袖を掴む。圭太郎君は全く気に留めず、睨むのを止めない。

「誰が、ただの幼なじみだって言ったんだ」
「圭太郎君」
 そんな怖い声を出さないで。そんな強がった目をしないで。