先生はいつから居たんだろう、圭太郎君の演奏は聴けのかな。
「白峰美鈴とライスターは、いつ来たんですか」
思っていたことを、酒井君が聞いてくれた。
すると令依子さんの瞳がキラッと輝いて、興奮を思い出したような口ぶりになった。
「そう! それで余計に大騒ぎよ」
ライスターさんは先生と同じ音楽祭に参加するために来日していたそうで、会場で旧知の先生に再会した。先生は、圭太郎君のこの演奏会のチケットを持ってきていて、加瀬さんの分を使って入場したよう。そう言えば、酒井君の席の真後ろの席が二つ、空いていた。
「混雑していたから、座席に行くのは諦めたみたい。それで舞台袖に入ってきたのが、丁度、圭太郎がステージに出た時よ。アナウンスの直後で、ちゃんとマイクのスイッチが切ってあって良かったわ。会場の拍手で、私たちの歓声が消されたもの」
なら、先生は圭太郎君の『愛の夢』を初めから聴けたんだ。
「ライスターは有名人だから顔を見てわかったけど、まさかあの白峰美鈴が圭太郎の師匠だったとは、驚いたわ。鷲尾はすっかりご機嫌で、鼻の下伸ばして」
「白峰美鈴とライスターは、いつ来たんですか」
思っていたことを、酒井君が聞いてくれた。
すると令依子さんの瞳がキラッと輝いて、興奮を思い出したような口ぶりになった。
「そう! それで余計に大騒ぎよ」
ライスターさんは先生と同じ音楽祭に参加するために来日していたそうで、会場で旧知の先生に再会した。先生は、圭太郎君のこの演奏会のチケットを持ってきていて、加瀬さんの分を使って入場したよう。そう言えば、酒井君の席の真後ろの席が二つ、空いていた。
「混雑していたから、座席に行くのは諦めたみたい。それで舞台袖に入ってきたのが、丁度、圭太郎がステージに出た時よ。アナウンスの直後で、ちゃんとマイクのスイッチが切ってあって良かったわ。会場の拍手で、私たちの歓声が消されたもの」
なら、先生は圭太郎君の『愛の夢』を初めから聴けたんだ。
「ライスターは有名人だから顔を見てわかったけど、まさかあの白峰美鈴が圭太郎の師匠だったとは、驚いたわ。鷲尾はすっかりご機嫌で、鼻の下伸ばして」



