「フードを被っていたのは正解ね」

 改めて見る自分の髪はやはり白金の色。城下に行った時、気にせず普段のまま行ったら、人々の注目の的になってしまったことがある。
 金の髪は珍しくはない。ただしリュイスのように濃い金髪に限る。
 色素の薄いこの髪は好奇心旺盛な街の人には珍しくじろじろ見られた。

「確かに変な色よね」

 一房とって眺める。
 慣れたつもりだったが違和感がある。日本人にはない色だもの。

 結果、この旅ではフードをかぶり隠すことにした。赤い目も暗く見えるし、これが一番だ。

「まあフードのおかげで土埃からは守れたしいっか」

 ベッドに寝転ぶ。
 このまま、寝てしまいそう。

「今日は疲れたしいっか、ご飯の時に起きれたら……」

 そんなことをいいながら瞼を閉じた。

 王宮のふとんとは比べものにはならないが、太陽の匂いがして心地よい。
 柔らかなふとんにつつまれ、意識を手放した。