翌朝。そのまま、リュイスの部屋に泊まり、夜を明かした。
そしてずっと考えていたことを行動に移す。
「皇妃のところに行って話がしたい?」
わたしの話を聞いたリュイスはそれ程驚くことはないにしろ、呆れた顔をしていた。
「今行ったって刺激を与えるだけかもしれないとしても?」
「うん、それでも。このまま放っておくことなんてしたくないし」
最善を尽くして、それでもだめなら仕方ない。
でも、何もせずに諦めるなんてことしたくないから。
「……分かった、案内しよう」
「ありがとう! でもこれはわたしの問題だからリュイスは案内してくれるだけでいいよ」
皇妃たちはこの時間帯は自室で朝食を取っているらしい。
食事中は失礼だろうから終わりそうなころを見計らって行った。
相変わらず、赤や金に装飾された廊下はなれない。
同じような部屋が続き、一人では迷子になりそう。
でも、この間とは違い強い思いだけはもち続けるようにした。
そしてお付きのメイドさんに取り次いでもらった。


