【長】純白花嫁


「合歓、貴女の考えもよく分かります。ただ……恥ずかしがり屋なんですよ」

 そんな神様がいるのね。しかも時間帯までも一緒だなんて。

「まぁいろいろと変わっていますから」

 そして一言でまとめた。それでいいのかしら。

「それよりも、わたしはこれから何をしたらいいの」
「まずは昼食を、そして午後は謁見を予定してますので、本宮の方へ」

 ゆっくりとわたしに近づいて、視線をからめられる。逃げられない、体が動かない。
 でもどうして、今更になって謁見なのだろう。

「何で、今」

 体の中の力を振り絞って、出た言葉はそれだった。

「たまたま。たまたま予定が合わなかったのが、今日の午後合っただけ」

 そんなことってあるの? それも今日の午後に。フロウはもしかして知っていたのな……わたしが戻るのが、今日のお昼時だって。

 姿は幼稚園児みたいなのに、頭の中は普通の大人以上にずる賢さがあるなんて、いったい管理者って何なのだろう。