眩しい光を感じ、瞼を開ける。目に入ったのはパステルの天井だった。

 そして気づく。ここはわたしの家の部屋であることに。
 寝ていた体を起こし、窓の外を見ても、慣れた景色だ。

「何で寝ていたんだろう」

 頭の中はすっきりとしていて何も思い出せない。しかし、時間が立つと色がつき始めた。


 確か、リュイスと社会見学に行っていた。そして帰れると聞き、驚きが支配して……現在に至る。

「帰っていたんだ」


 確か、一週間の猶予期間があるとフロウに言われていた。
 現実味のないことについて行けないが、今確かにわたしの部屋にいる。
 時計を見ると、記憶にある下校の時刻と変わらない。

(おかしい、向こうで数日過ごしたのに)

 鞄の中にある携帯を取り、日付を確認する。
 ……あの日と変わっていない。
 自動設定された携帯が間違う訳がない。

(時が経ってない?)


 にしても、ベッドの上で寝た記憶はない。

「……やめた。考えてもきりがない」


 結局、時が来るまでこちらで生活をしよう。とは思うが、大学の準備以外特になく暇なのだ。学校も後は卒業式だけとなっている。

 何かをしようと思っても、することがない。
 まだ昼間なので、家には誰もいない。


 必ず誰か居てくれた忙しいシロラーナの生活とはかけ離れていることを思い知った。

 あぁ、寂しいよーー。