【長】純白花嫁

 かといって、それを言葉で説明するのはいやだった。
 恥ずかしいというのもある。ただそれよりも、雰囲気で気付いてほしいという願いがあるのかもしれない。

 リュイスだけは、わたしを裏切らない。

 なぜかそんな風に思う。それだけの仲だからこそ、感づいてほしい時だってあるものだ。
 しかし、彼は鈍感そうで鋭く、またその逆も言える。
 時にこちらが驚くようなことをするかと思えば、呆れるようなことだってある。きっとそのどちらもが正解なのだろう。

 だから、時に温かく迎え入れてくれることはとてもうれしかった。温かくて、歯痒いそんな気持ち。

「合歓がそれでいいのなら、いいんじゃない」
「そうなのかなぁ」
「今いろんなことを思っていても、上手いように世界は廻ってくれる」

 だとしたら、わたしは幸せ者だ。

 溢れる気持ちを抑えることが出来ずに、リュイスの体にぎゅっと抱きついた。
 座っているわたしとは違い、彼は立っているので、お腹あたりに顔を押し付けるようにしてしまう。
 自然に背中まで回った腕は、離さないように強く抱きしめる。言葉では言えない気持ちでいっぱいになった。

「そんな甘えん坊の合歓も可愛い」

 感じるのは優しい手つき。頭をなでられるのは子どものようではあるが、とても幸せだった。
 この時、胸にもやもやもなくなり、すっきりとした気分になることができた。

「ありがとう」

 あなたのそばなら、わたしは寂しくないってそう思えた。