【長】純白花嫁

 全くもって、理解に困る。
 確かにマナちゃん自身が一番知っているとは思うが、彼女の様子からはそのようには思えなかった。


 そうこうしている間にマナちゃんの休んでいる部屋に辿り着く。
 様子を見てくれていたメイドさんが一礼し、部屋から去っていった。

「さっき突然苦しみだして、ずっと休んだままなの」
「恐らく、体と記憶のバランスが崩れたのでしょう。彼女自身が自分の宿命を受け入れることができるなら、きっと目を覚まします」

 その意味もわたしには解せないところがあるが、マナちゃんが自分自身と闘っているのだろうということだけは分かる。
「ねえフロウ、わたしはマナちゃんのために何がしてあげれるのだろう」

 眠る彼女を前にふと呟く。

「それは……貴女自身がよく知っているでしょう」

 マナちゃんの方を向いて話す。そして此方を向き、小さな声で言った。

「そんな貴女だからこそ、女神は貴女を選んだのかもしれません」

 かつて「選ばれた乙女」と言われたことをふと思い出した。選ぶのは秘玉、つまりその意志を宿す神自身だと。