「結局、大きな収穫はなかった……」
予想外に落ち込んでいるマナちゃんの姿に驚きを隠せないでいた。
お礼を言い屋敷を出てからの帰り道、どこか足取りが重いのは気のせいじゃないはず。
フロウは先に帰ったため、二人で急ぐこともなく、むしろ亀の足で帰っていった。
「誰にも気がつかずになしえるなんてね……こうなったら乗り込むしか」
気がつけば独り言のようにブツブツ喋ってしまう。
しかし向こうも似たような感じであり、こちらに気付いていない。
怪しまれなくてよかったと溜め息をつく。
「マナちゃん、もう日も沈みそうだから今日は帰るよ」
「うん、じゃあ」
途中、大通りで左右に分かれてそのまま帰ることにした。
無駄に体力だけ使った1日だった。
気分も重い。
皇宮までの道のりが夕陽を背にどこまでもどこまでも続くような気がしていた。


