【長】純白花嫁

 通された部屋も小奇麗にされており、骨董品や美術品などが飾られその人なりを知ることができる。
 入ったと同時に、メイドさんがお茶を出してくれた。紅茶のようだ。

「回りくどいのは嫌だから、どうしてあそこにいたのか教えて」

 一番に切り出したのは意外にもマナちゃんだった。
 真剣な面持ちに彼女の心境がうかがえる。知りたい気持ちを必死に抑え、冷静に対応する姿は年下とは思えない。
 そんなマナちゃんにフロウ自身も興味を示している。

「そんなに焦らなくてもちゃんと話すから」

 そう言いながら、優雅にお茶を飲む姿も様になる。貴族の子どもたちとは、ここまで洗練された動きができるものなのか。

「彼の神祇官とはもともと知己でして、といっても親の方がそうで、私自身は彼のもとで勉学に励んでいた身でした」
「親? そういえば、彼は有数の貴族の出でしたわね」

 思い出したように口にするフロウ。彼女によると、そういうことは珍しくないとのこと。
 というよりも、ほとんどは貴族出身で構成されているから、トップもそれに当てはまる。貴族の位が高ければ、神殿の最高位になる可能性だってある。

「それでよく屋敷の出入りはしていました」
「どれくらいの頻度で?」
「そんなに多くはないね、月に1回か2回程度」

 意外に少ないではないか?
 たったそれくらいで監禁されていた少女に気付くものなのか。わたしは口も出さずに、聴く側に回っていた。