【長】純白花嫁

「そう言うわけだから、フロウの勉学に関してはお休みになるみたいだ」
「その分、暇になるってことね」

 最近では、勉強の方も上手く進み、語学やマナーなど一般的な授業は終了した。
 逆に国の国政についてなど、重要なものはまだまだ続いている。
 教師の時間がなかなか取れないというのもあるかと思うが。

「まあ考えるより先にご飯を食べない? たまには一緒もいいなと思って来たんだ」
「そう言えば……食べてなかった」

 不思議なことにそう思うと、自然にお腹は空いてくる。


 瞬く間に部屋に用意されたランチはとても美味しそうだったが、全てを食べる気にはならなかった。

「皿に結構残っているけど」
「寝起きだし、なんか食べれないのよ」

 ふうんと言い、わたしの皿の方に手を伸ばしてきた。

「ならちょうだい」
「別にいいけど」

 今はここに二人だけだからいいけど、こんなことをしていいのかしら。
 案の定、リュイスは気付いたように顔を近付け、小さな声で内緒だからと言ってきた。

 思わず、笑みが零れた。