「……そして、汝は女神の遣わした乙女としてこの国に忠誠を誓いますか」
「はい、誓います」
やはりこの国、強いては女神に服従を誓うのが習わしのようだ。
「では証を」
ここでわたしが普段着けている秘玉飾りが目の前に置かれた。
まだ途中ではあるけれど、少しずつ成長している飾り。
それをリュイスからわたしに掛けられて儀式が完了する。
「ありがとう、合歓」
「こちらこそ、ありがとう、リュイス」
刹那、拍手がどこからともなく起こった。
「ありがとうございます、皆さん」
一礼をする。ちゃんと祝福されていることが実感できた。
でも、矛盾しているかもしれないけど、どこか現実離れしていてわたしではない誰かがここに立っているような気もした。
「合歓、次は御披露目だ」
「うん、そっちの方が緊張するかも」
お互い用意された準備室へと戻る。次の民衆への御披露目用ドレスへとお色直しがある。
多分、人生で一番、わたしらしくないわたしがそこにいるんだろうな。


