「わたし、今が一番幸せ」
心からそう思える。そう言うと、リュイスは笑いながらこう言ってきた。
「今から幸せだと感じているのは大変だ、これからが」
「……どういう意味?」
「それは自分で考えて」
笑っているだけで、他は何も答えてくれなかった。
でも、そんな空間も素敵ではないか。
「よく今が幸せで怖いっていうけど、しゃべっているうちに“今”って変わるよね。だから、これからもずっとずっと今が幸せならそれでいいとわたしは思うの」
「そういう考え方もある。考え方は人それぞれだからそれでいいんだよ」
世間一般的な考え方よりも、わたしらしく考える方がいい。
それが、合歓という人間だから。
「心の整理もできたことだし、いよいよ明後日だな」
「え、もう明後日なの?」
「あぁ、合歓の決心ができて、準備も整う二日後で計算していたみたいだから」
声にならない悲鳴がおきた。
よく見れば、この部屋もなんとなく、以前と雰囲気が違う、なんかこう……。
華やかであり、式典の衣装で溢れかえっている。
「準備できてたのに、いざこうなるとやっぱり緊張する」
でも時は待ってはくれない。
それでも、一日一日を記録に残るようにしようと過ごしてきた。


