「じゃーこれから席替えするから。あっちなみにこれで決まった班で修学旅行だからなー」


先生がお手製のくじを適当な箱に入れてのんきに言う。
一気に教室がざわめきだす。
そりゃぁもう修学旅行なんて学生が恋愛成就するためにあるようなもんですから!!
気合入りまくり





なのはこのあたしですが何か?!





絶対に桐生くんの隣&同じ班GETしてみせますよ!!!


ふはははははははは




おもむろに席を立って窓際まで走り、太陽に向かって両手を伸ばし


「太陽よー!!あたしに桐生くんの隣になれるようにパワーをぉおお!!」

クラス中が爆笑の渦を起こす。
そんなことはどうでもいい。
ただ、ただただあたしに桐生くんを!!


「佐藤ーくじ引けーあーもういいな、残り物決定ー」

「むあああああ!!先生それヒドいーあたし、パワー充電してたんですよぉ…」


いくら色目を使っても、可愛くねだっても効果なっしーんぐ★ハハハ
くそじじい♪



最後に余ったくじが先生から手渡されて開く。


「14」


桐生くんの生まれた日の番号だ♪←
先生が黒板に大きく書いた座席表に数字が振られていて、引いた番号と同じところに座るという
ステキに単純な方法。


あたしは窓際の一番後ろの席。
あー…
地味ー。


大量に置き勉してあるものを引き出しから出して、鞄と一緒に新しい席に移動した。