何だかんだ言って、あたしはほとんどクッキー作りに参加できなかった。(させてもらえなかった)


同じ班の友達はよくある、ココアとプレーンの座布団みたいなクッキーを製作して、
桐生くんはハート型(激萌え)でクッキーを作っている。


「桐生くん、今日、いっぱいクッキーもらえるだろうね」


型抜きに飽きたのか、生地が半分以上残っているところで生産は終了されて、手を洗っているところだった。


「なんで」


「調理実習は女の子が張り切るとこだもん!好きな人にあげたくてさ」


「じゃぁお前もやればいい」


と、カレが顎で指したのはまだまだあるクッキーの生地。
どうでもいいけど顎のラインが最高に美しいわ!!!!










「…なんだよコレ」


「あたしのキ・モ・チ」


「…」















(I LOVE KIRYU)
(こんなんどーすんだよ)
(永久保存だよ! こっそりもらった桐生くんの作った型抜きクッキーも…ってことは秘密。)
(…)